身体表現する力

昨日はげきトレでした。

心理学に「メラビアンの法則」というものがあります。人の印象は何で左右されるかを数値化した法則です。メラビアンによると、

「見た目・表情・身振り手振りなど『目』からはいる情報」が相手に与える印象 ⇒ 55% / 「声の質・話すスピード・声の大きさ・話し方など『耳』からはいる情報」が相手に与える印象 ⇒ 38% / 「話している内容」 ⇒ 7%

私たちは人前で話をする時、話す内容を必死に考えがちですが、実は93%は『内容以外』が重要なのです。そして、それを経験値として蓄えているのが『演劇』の世界です。

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「見る」だけで、50%以上の情報は取得できる。例えば、この写真はどうでしょうか。女性は「嫌がっている」。男性は「楽しんでいる」。二人の関係は?どんな状況?こういうことが、見るだけで推測できる。

ぼくはプロの劇団で4年間役者として演技をしていました(4年間で約400ステージ)。そこで、徹底的に、どうすれば、そのキャラクターのように「見えるか」を追及してきました。

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劇団に勤めていた頃の写真です

例えば、袖から舞台に登場する時、「大股・ゆっくり・胸を張って・目線は上」の状態で歩くと、「自信のある人」に見えます。一方で、「小股・素早く・猫背・目線は下」で歩くと、「自信のない人」に見えます。

あるいは、「あの、、わたし、、あなたのことが、、あなたのことが、、」というセリフがあるとします。告白のシーンです。「あなたのことが」という言葉が二回ある。このどちらを強調するかによって、そのセリフを言う人物の心境が変わります。

最初の「あなたのことが」を立てると、その人物は、『諦める』気持ちが強く出ます。一方で、後ろの「あなたのことが」を立てると、『付き合いたい』という気持ちが強く出ます。

台詞を立て方をかえるだけで、こんなにも状況は変わってきます。

さらに、身振り手振り・声の出し方などを全く同じにしても、そこにどんな音楽を流すかで、意味合いは大きく変わります。テンポの速い、リズミックな音楽を流すか、スローなバラードを流すかによって、状況は変わります。

いかがでしょうか。

これらの知識は、書かれなくてもなんとなく理解できます。でも、それをいざ、自身の身体を使って表現しようとすると、意外と難しい。そんな『身体表現する技術』をげきトレは育んでいます。