大阪府守口市の教育研究会音楽(小)部会にて「合唱指揮について」の講師をさせて頂きました。
参加して下さった先生方、ありがとうございました。
研修時間は90分。
最初に合唱指揮についての話、次に、アイスブレイク、そして、実技をしてもらいました。
指揮者として最も大切なこと
ぼくは2013年と2015年に2回ハンガリーに行きました。そこで、一週間、合唱指揮のセミナーを受けました。
そこで、尊敬する先生がこんな言葉をおっしゃっていました。
「指揮者として最も大切なことの1つは、合唱団が安心して落ち着いて歌える環境を作ることです」
そして、それは指揮者だけでなく、前に立つ人なら誰でもそうではないか、という話を先生方に伝えました。では、どうやってその環境を作るか。
ぼくはさらけ出すことと準備することだと思います。
さらけ出す
例えば、ぼくは合唱指揮者と名乗っているわりに、そこまで耳が良いわけではない。ある程度、自分でも音を判断できるけど、でも、本当に細かい目盛りのところになると、、、という感じです。
それなのに、「指揮者だから、完ぺきに!」という気負いが強すぎると、判断する場面で自分の立場を押し通してしまうことがあります。
一方で、合唱団員の中には、絶対音感を持っていて、明らかに自分より耳の良いメンバーが何人もいるわけです。
だから、プライドを捨てて、メンバーを頼る。良く見せようとしない。耳の良い・歌の上手いメンバーに助けてもらう。
まとめる立場にある人が、自分を良く見せようとすればするほど、コミュニティの中に表裏が出来るんじゃないか。これがぼくの今の考えです。
準備すること
かといって、何もしないで練習に行くと、だんだんメンバーから信頼されなくなります。だから、きちんと予習はしていく。
具体的には「聴きこむ(弾きこむ)」「素振りする」「リハーサル」の3つをお伝えしました。これは以前ブログに書いたので割愛します。
指揮は非言語
準備したうえでさらけ出す。
そうすると、その場にいる人々は落ち着いて取り組めるんじゃないか。そして、指揮は特に言葉ではなく、身体を使って自分の感情を表現します。表情やアイコンタクト・身振り手振り。
だから、指揮をしてみること、トレーニングしてみることは、合唱に限らず、日々の現場でも役に立つのでは、というのがぼくの考えです。子ども達は言葉よりも、表情や声のトーンに敏感です。

アイスブレイク
話をした後、いきなり実技に行くと、カチンコチンになってしまうことが多いので、緊張を解す時間を設けました。
まずは、二人組で「123」ゲーム。
次に、全員で「いもむしごろごろ」
楽しみながら体と声をほぐしてもらいました。
指揮を振る
休憩を挟んで、実技。
先生の指揮を拝見して、ぼくが感じたことをお伝えしました。
あっという間の90分間でした。とっても楽しかったです。先生方の現場がますます幸せになりますよう、願っております。どうもありがとうございました。
4年前にぼくの指揮で歌って下さって、その時の感激(笑)をずっと覚えていて下さり、今回、講師を依頼して下さった唐下先生。貴重な機会をありがとうございました。