合唱に限らず、ですが、何も準備せずに人の前に立ったり、何の練習もせずに本番に立つことは悪い事なのでしょうか。

昨日は、生野区役所の6階で【いくのっ子広場】が開催されました。
【いくのっ子広場】は、子育てしやすいまちづくりをめざして、区民が主体となって企画から運営まで一緒に取り組む子育て応援イベントです(次回は11/25に区役所で開催)。
ぼくはこの実行委員会に立ち上げから関わっていて、今年で3年目になります。今回もステージプログラムの一つ「ギター生演奏」(幸せなら手を叩こう)を担当しました。
* ちょっと話がずれますが、若手のアーティストは、たとえ無償だったとしても、こういう場でどんどん表現活動をやっていったら良いと思います。
よく、「無料ではやらない」って人いますけど、そりゃあ、オファーがあれば良いですよ。でも、たいして無いのだったら、地域のイベントに関わって行ったらどうでしょうか。
地域の人は率直に見ています。
「このアーティストは本物か?」って。5分も舞台に立たせたら、そのアーティストが「使える」かどうかは見抜かれます。で、使えると思ったら、そこから個別に仕事の依頼がくることもあります。
ずれましたけど、これも昨日思ったことなのでここに書いておきます。

今回、ぼくと一緒に舞台に上がってもらった皆さん(いくのっ子オールスターズ)は実行委員の方々です。区役所の職員さんもいれば、施設の職員さんもいれば、地域の方々もいます。
そして、実は練習時間は前日に5分程度でした。それでも、みなさん、こんなに楽しそうに舞台に立って下さいました。

レッスンとワークショップの違い
「これまで練習してきた、そのレッスンの成果を発表します!渾身の演奏です!」という舞台はもちろん素晴らしいです。
一方で、ワークショップデザインのスキルを持った音楽家が、きちんとファシリテートすれば、即席で集まったメンバーでも、気持ちを合わせて、一つのことに取り組める。
ワークショップデザインって固く書いてますけど、あたりまえのことだと思うんですよ。
一人一人にきちんと笑顔で挨拶する。上からじゃなくて対等に接する。目を見て話す。一人一人の意見に耳を傾ける。一人一人の気持ちに寄り添う。舞台上で何をするか伝える。練習をする。舞台上でリハーサルをする。終わった後は「ありがとうございました」って伝える。
これらをきちんと段階を踏んですれば、音楽が好きなら、どんな人とでも協働できる、とぼくは思っています。
そして、さらに思うのですが、即興的に集まって、「いい加減」「いい塩梅」で何か一つのことをする、って、これからの時代、大切なようにも思います。ワークショップは他者とその場で何かを協働する力を育むことが出来る。
何度も書きますけど、きっちり練習して、クオリティを高める営みも素晴らしい。
一方で、音楽(合唱)をコミュニケーションの手段として、楽しくみんなで一つのことを「いい加減」にやる営みも、面白いんじゃないかなあ、と、昨日、改めて思いながら舞台に立ちました。
一緒に歌って下さった皆さん、いくのっ子に来て下さった皆さん、ありがとうございました!
p.s.
生野区の皆さん、次、こんなこと考えています。また連絡します。