2017.03.30 区長室にて
聴き手:生野区まちづくりセンター・橋爪
橋爪
清野区長、約4年8ヶ月、お疲れ様でした!最初の頃の生野区の印象をお聞かせください。
東成とよく似ている部分もあった
区長
もともと東成で区長をしていて、その後、生野区へ来ました。よく似ている部分と初めて経験する新しい部分とあったのね。
よく似ている部分で言うと、生野と東成で行政区で分かれているけど、近鉄の今里駅の北側は片江。南側は東中川。
例えば、宴会するときに、生野の人も東成の人も同じお店に行かれたり。ぼくが生野区に来る前から、あるお店の人はぼくのことを知っていたり、とか。
あるいは、東成のときにご一緒させて頂いた人が「親戚が生野区に居るから、紹介してあげるわ」と言ってくれたり、とか。
こういう繋がりがあったので、馴染ませてもらうのは早かったかな。
橋爪
新しい部分というのは?
区長
巽って昔の一つの村でね。Dブロック(北巽・巽東・巽・巽南)なんて仲が良いよね。
橋爪
合同で運動会をされてますしね!

区長
そうそう。
いわゆる、農協を中心に繋がりが昔から出来ていたのね。
もう、田んぼや畑はだいぶ少なく無くなって来ているけどね。地下鉄が通る前は、ホント農村、という感じの所だったらしい。
そういう意味では「大阪市でもこんなまちが在るんやなあ」というのを初めて経験しました。平野とか生野ぐらいにしか残ってないかもしれないね。
地域の方々と職員に喜んでもらえたのが嬉しい
橋爪
今振り返って思い出は何がありますか?
区長
とにかく、地域行事にいっぱい出させてもらったね。それが一番の思い出になってるね。
あと、区役所で言えば、覆面の窓口調査(区役所のサービス格付け)があって、4年8ヶ月前、2013年の8月に来た時、生野区の格付けは最下位だったの。
でも、翌年には、大阪市で一番になった。職員はほんと頑張ってくれたと思う。

一番になったことが新聞記事に取り上げられて、地域の人が「生野区が褒められている気がする」と凄く喜んで頂けた。
地域の人にも区役所の人にも喜んでもらえた。それが一番嬉しかったね。
誰でも出来ることを積み重ねていく
橋爪
トップになるために心がけたことはあるんですか?
区長
ぼくが、というより、皆が色々考えてくれたのが凄いな、と思う。うちの若手のPT(プロジェクト・チーム)が動き出して、改善してくれた。
今でもあるけど、床に行き先表示が貼ってあったりするでしょ?
「あれ、なんでなん?」って聞いたら「お年寄りは高いところに書いてあるより、こっちにあるほうがわかりやすい」って。
あとは、窓口に座ったときに、落ち着いて相談出来るように、仕切りを設置したり。
お金をかけなくても、自分たちのアイデアでやってくれた。みんながお客さんの目線に立って考える。
橋爪
区長は「自由にやってね」という感じやったんですね。
区長
「フォロー出来るところはするから、自由に考えてね」と伝えていたね。
職員は研修を受けたり、自分たちで研修を考えてやったり。その積み重ねやね。
一番になった後は「良いところは真似したらいいやん」という考えがあって、よその区もどんどん見に来てくれて良いよ、としていたら、沢山の区が見に来てくれた。
熱心に来てくれた区は皆 ★★ 星2つになった。
橋爪
おお!
区長
つまり、言いたいのは「誰でも出来ることを積み重ねていくと凄いことになる」。
この区役所の対応全体に関する改善は記憶にも記録にも残っていることやなあ。
橋爪
新区長へのメッセージをお願いします!
区長
公募で来られていて、校長時代・教育委員会時代に色々と経験されているので、こちらに来られてもすぐに活動出来るだろう、と思います。
自分一人では何も出来ないので、地域の皆さんとよくお話して、職員ともよく話をして、仕事を進めてね、っというのはお願いしました。
橋爪
でも、これが大変なことなんですよね。
区長
やっぱり、理解してもらって仕事をするのと、一方的な形でするのとでは結果が随分と違うと思う。
せっかく一生懸命されるのであれば、理解してもらって進める、のが良いからね。生野区がますます良くなるようによろしくお願いします!
橋爪
区長、ありがとうございました!