【本音で話すとは】「弱さ」を自覚して表に出せる人間は「強い」

空いている長屋を改装して、去年の春に家族3人で引っ越した時に、お祝いとして観葉植物を頂いた。

緑が玄関にあることで、柔らかな雰囲気が出ていて、とてもお気に入りだった。

しかし、冬になり気温が下がったためか、あるいは、ぼくの管理不足のためか、葉っぱがだんだんとシオシオとなり、元気がない。

お向かいのお婆さんが「中に入れておき」とアドバイスをくれたので、気温が暖かくなるまで部屋の中で過ごしてもらっている。もう一度、元気になってくれたら嬉しいのだが。

シオシオを見て思った。

誰かお客さんが来た時にこの状態を見られると、ぼくはおそらく『恥ずかしい・惨め』という感覚を抱くだろうな、と。

出来ることならどこかに隠してしまいたい。いい格好をしたいからだろう。

そんな時、ふと思い出したのが去年の7月から三重県四日市できゅうり農家を始めた、しなやんこと阿部俊樹さん。

農業は全くの初心者。

去年、そのきゅうりの初収穫の時期の10月、ぼくはしなやんの農園を訪れた。外からの来訪者に、しなやんはこんな話をした。

実は、きゅうりに病気が出ている。後手後手になっていて、病気は一瞬で広まってしまっている

※ YouTubeのしなやんドキュメンタリーでも、その話を収録しているので、良かったら見て下さい▷こちら

人生で一大決心してきゅうり農家を初めて、その大切な初収穫の時に、病気が拡がってしまった。

しかも、趣味の観葉植物とかでなくて、大切な本業の商品だ。・・・ぼくなら確実に隠す(笑)

これが、本音で話す、ということだろう。嘘がない。

隠すことがない人間は、どんなことを聞かれても堂々と話すことが出来る。だから、しなやんは多くの人からの信頼を獲得している。

弱さは、隠せば隠すほど、その人間を小さくする。いつか隠していることがバレるのではないかと、身体や声が固くなる。一方で「弱さ」を自覚して表に出せる人間は「強い」。

※ 畢竟するに、そのプレゼンが良いか悪いかの一番のポイントは「隠していないか」だとも言える

ぼくも、観葉植物を隠すことは辞めようと思った。

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