ぼくは動画を作っているのではない、会社をより良くしようとしている

繋がりのある髙山由紀子さんから「込み入ったお願いがある」と言われたことから、今、ぼくは橋爪家より徒歩10分のホテルの動画制作をしています。

橋爪大輔が関わったことで、必ずホテルはより良くなる。結果を出します。

撮影初日は3月13日(金)。

この日は朝9時前から17時まで半日撮影しました。その後、週末を挟んで、16,17,18と毎朝9時前に現場に行き、朝の時間はホテルの中で過ごしています。

昨日は撮影三日目でした。

ぼくは一人の男性と出会いました。名前は大道(だいどう)さん(33)。まだ清掃員として働いて2か月も経っていないのに、テキパキとシーツを交換する姿、集中した眼差しで洗面台やトイレを磨く姿が印象的でした。

お話をお聞きしていると、朝から14時頃までは客室の清掃をして、夕方17時からは道頓理の近くにある自分のお店でバーを経営されているそうです。もうすぐ7年目。結婚もしていて幼稚園に通うお子さんもいます。

素敵な方だなあと思いました。自分の人生と家族の人生に対して責任と好奇心を持ちながら働かれている。

それで、大道さんの経営するバーにも行ってみたいな、と思ったので、昨夜は子供を寝かせてライブ配信をした後に、自転車で道頓堀まで行ってきました。

バーでノンアルコールドリンクを二杯頂きました。※ 橋爪大輔は2020年12月25日に神戸アートビレッジセンターで舞台公演を開催する為に、1月26日から禁酒を継続しています。

大道さんの美学と静かな情熱とホスピタリティを感じる空間でした。ただし、コロナウイルスの影響でこれからどこの飲食店も状況は厳しくなるでしょう。

そんな中、バーで話しを聞いていて驚きました。大道さんは18歳から24歳までの6年間、岐阜のホテルでホテルマンをされていたそうです。

ぼくは大道さんに「今、ホテルで使われていないレストランを活用して、ホテルにいらっしゃったお客様にウェルカムドリンクをお届けしたり、レストランをバーのようにして、夜にプロのバーテンダーが作るカクテルを提供されてはどうか?」と提案しました。

せっかく素敵な場所があるのに活用されていない

大道さんは能力の高い方で、清掃員としては既に2か月にして大体の事は把握されています。作業のスピードも速い。

でも、これじゃあ頭打ちで、大道さんの才能はもうこれ以上はそのポストだと発揮することは出来ない。

ぼくは、大道さんがいるべき立場は清掃員ではない、と思いました。ホテルに来られるお客様に対して、レストランを拠点にして、その溢れるほどのホスピタリティでおもてなしを提供する。

そして、清掃員としてはアルバイトでこれから入ってくる方にジョブトレーニングをする。

その自由度の高いポストこそが、大道さんの才能を発揮する場所だ。ぼくは撮影三日目でそう思いました。

なので、今日、支配人と社長に、ぼくの考えをプレゼンします。そうすることが、ホテルにとっても大道さんにとっても、必ず良いエネルギーの循環を生み出すと思います。

投稿者:

橋爪大輔

1985年生まれ