たとえ、何かについて言葉を並べたとしても、その言葉だけでは到底、全てを表現することは出来ない。
だからこそ、ぼく達は一人一人に身体があり、心があり、一人一人に物語があるのだろう。
一人一人が、自分の頭で考えて、自分の言葉で話す。
用意された誰かの文章を音読させられるのではなく、世間で暗黙の了解とされている正解に、己の思考と行動をがんじがらめにされるのではなく。
今、自分は何を感じているのか?
何を大切にしているのか?
どこに向かって歩き出し、どんな道を切り開こうとしているのか?
その自分の本音を、胸に抱いている想いを、信じ続けている未来を、そっと閉まっておくのではなく、えいや、と表に出す。
黙っておけ、と言われるかもしれない。立場をわきまえろ、と言われるかもしれない。お前が発言するのはまだ早い、と言われるかもしれない。空気を読め、と言われるかもしれない。何様のつもりだ、と言われるかもしれない。
そうやって、一つの正解に抑圧されて、この世界は彩りを失っていく。
世界は自分の力で創る。
一人一人が自分の物語の主人公として輝く。
その物語にはストーリーを面白くする為の「事件」や「敵」が現れることもあるだろう。
でも、それは全て物語に必要な機能で、幕間に楽屋を覗くと、お菓子を食べながら、敵も味方も一緒に笑い合っている。
★
ぼく達には一人一人に身体があり、心があり、一人一人に物語がある。
どうか、あなたの物語を紡いでほしい。他の誰でもない、あなたの言葉で話してほしい。
ぼくはぼくの物語を語ろう。
これはぼくの物語だ。
ぼくはギターを背負い、スーツケースを片手に、家族の居る大阪の家を出た。
2022年11月8日(火)満月

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