ぼくはギターを背負い、スーツケースを片手に、家族の居る大阪の家を出た

たとえ、何かについて言葉を並べたとしても、その言葉だけでは到底、全てを表現することは出来ない。

だからこそ、ぼく達は一人一人に身体があり、心があり、一人一人に物語があるのだろう。

一人一人が、自分の頭で考えて、自分の言葉で話す。

用意された誰かの文章を音読させられるのではなく、世間で暗黙の了解とされている正解に、己の思考と行動をがんじがらめにされるのではなく。

今、自分は何を感じているのか?
何を大切にしているのか?

どこに向かって歩き出し、どんな道を切り開こうとしているのか?

その自分の本音を、胸に抱いている想いを、信じ続けている未来を、そっと閉まっておくのではなく、えいや、と表に出す。

黙っておけ、と言われるかもしれない。立場をわきまえろ、と言われるかもしれない。お前が発言するのはまだ早い、と言われるかもしれない。空気を読め、と言われるかもしれない。何様のつもりだ、と言われるかもしれない。

そうやって、一つの正解に抑圧されて、この世界は彩りを失っていく。

世界は自分の力で創る。

一人一人が自分の物語の主人公として輝く。

その物語にはストーリーを面白くする為の「事件」や「敵」が現れることもあるだろう。

でも、それは全て物語に必要な機能で、幕間に楽屋を覗くと、お菓子を食べながら、敵も味方も一緒に笑い合っている。

ぼく達には一人一人に身体があり、心があり、一人一人に物語がある。

どうか、あなたの物語を紡いでほしい。他の誰でもない、あなたの言葉で話してほしい。

ぼくはぼくの物語を語ろう。
これはぼくの物語だ。

ぼくはギターを背負い、スーツケースを片手に、家族の居る大阪の家を出た。

2022年11月8日(火)満月

もう一度、立ちあがろう!
夢に手を伸ばそうぜ!

橋爪大輔がギター1本で演奏する弾き語りライブを東京で11月12日に開催。

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投稿者:

橋爪大輔

1985年生まれ