一人で暮らすようになり、ご飯を作り始めた。
最初の頃は「料理なんてしている場合なのだろうか?仕事とか、他にもっとやることがあるのではないか・・・」と少しばかり思い悩んだこともある。
しかし、一ヶ月経った今では、
「いやいや、食事をすることこそが、何よりも暮らしの基盤を作るのだから、最も重要な取り組みをしているに違いない」とまで考えるようになった。
先日、星野源が「一汁一菜をしている」とオールナイトニッポンで話していたことも大きい。
星野源だって、悩んで、心身のバランスを崩して、食事を意識するようになり、自炊しているのだ。
きっと、星野源がぼくの一汁一菜を食べたら「だいちゃん、なかなかやるな」と一目置くに違いない。
「いやいや、そこは弾き語りを聴いてもらえよ」というツッコミは置いておいて。
朝、起きると、沸かした白湯を飲みながら、キッチンの上に必要な調理道具を順番に並べていく。この作業によって、一日の始まりを「オン」にしていく感覚だ。
手前にまな板。
まな板の上に包丁。
まな板の奥には、ピーラー、
おたま、ザルとボウル。
お米は2合を洗い、水を切って30分ほど放置しておく。その間に、味噌汁の具を一つずつ選んでいく。
舞茸、鶏のささみ、
玉ねぎ、ブロッコリー、ナス、
一つずつ食べやすい大きさに切り、鍋の中に入れて、また、次の野菜を選び、切って鍋に入れる。キノコや鶏はよく出汁が出るので、早めにお湯につける。
全ての具材の準備が終わる頃には、お米の浸水加減も良い塩梅になっている。
400ccの水をお米の鍋に加えて、味噌汁とお米の鍋を同時に着火。
火をつけると、それまで縛りのなく緩やかだった時間が、グンと動き出す。タイマーをセットして、そのまま弱火で10分。
10分経ったら、火を消して、ご飯を蒸らす為に更に10分。
その20分の間に、まな板や包丁、ボウルなどの道具を洗ったり、漬物を小皿に載せておいたりする。
二つの鍋も総仕上げ。最後に味噌を加えて、ご飯はしゃもじでさっくりと混ぜて完成。
これを毎日のように繰り返すうちに、今では「食事をする」という行為が一日の暮らしの中で大きな時間を占めるようになった。
準備は万端、心も身体もバッチリと整っている。あとは、この充電されたエネルギーを発揮して縦横無尽に活躍するだけだ。
誰かぼくに仕事を下さい(笑)