朝起きると、一通のLINEが届いていた。
その文章を読んで、ぼくは身体の奥底から力が湧き上がってくる感覚を覚えた。そこには色々な想いが含まれている。
一旦、ゼロになり、殆どのものを失った。
それでも立ち上がり、勇気を出して未知の扉を開き、新しい環境で挑んだ。その挑戦が少しずつ実を結んできている、という幸福感…
プロデューサーの諸見里耕一さんからLINEが届いた。そこにはこうさんの「人間」に満ち満ちた想いがエネルギーとして乗っている。
ぼくはこうさんに機会を頂いて、3月11日にテレビカメラの前で弾き語りの演奏の収録をさせてもらった。
その様子をドキュメンタリーに仕上げていて、公開するまで、あとはこうさんのオッケー待ちだったのだ。
こうさんの文章を共有したい。
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お世話になります。
大変遅くなりました。
すばらしくリアルで、小さな振動まで入ってるかのようなカメラワークと心のひだを感じる作り方で息をのむようなところが随所にありました。
僕が自身に思ったのは、とても人様の前で威張れるような人間ではなく、やはり今も懸命にもがきながら「挑戦」しているままの人間で、こんな綺麗に映されてて恐縮やら申し訳ないやらで「こんな自分の作った場所」でいいのかな?と少し悩んでしまいました・・・。
なんでしょう、とても緊張感のある映像でリアルで綺麗な画で素敵なものを感じました。
今日は、初回のMA(※ Multi Audio テレビからは様々な音が流れていて、その音を完成させる作業)がありました。参考に一度明日明後日に送りますね。
手作りで予算もないままで懸命に作ってる今時だと時代錯誤な変な番組なんです。
いろいろ大事なものを思い出させて頂きました。
歌いいですね・・・。あのステージの描写は一緒に作られている3名のみなさん(※ 撮影のまゆみちゃん&マネージャーのにこちゃん)の気持ちが現れてて綺麗で繊細でした。
何卒、配信宜しくお願いします。
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この文章を読んで、本当に嬉しい気持ちになった。
ぼくの芸術表現を、自分以外の誰かがこんなにも繊細に受け取ってくれた、ということ。
そして、近所のライブバーに飛び込んだオープンマイクから、音楽事務所の代表の心を動かす、という奇跡を味わっている、ということ。
やはり、確信した。
今、どんな状態だろうと、ゼロだろうと、立ち上がり、自分に出来る目の前の一歩を全力でやり切ること。
すると必ず次に繋がる。
もう出会いを求めて新しい扉を開ける段階は終わった。
これからはこんなぼくと出会ってくれた方と、しっかりと信頼関係を築き、一つ一つの仕事を真剣勝負でやり抜き、自分の持つ全てのエネルギーをそこに投下する段階だ。
治療家として新生・橋爪大輔を生まれ変わらせてくれた整体師の赤座俊一先生。ぼくの美意識を繊細に受け取ってくれた音楽プロデューサーの諸見里耕一さん。
そして、ぼくに活躍のフィールドを与えてくれた元石清水八幡宮の作啓造宮司。ぼくはこの三人に、自分の持てる全てのエネルギーを発揮していくと決めた。大阪の橋爪事務所、通天閣のビリケン、奈良の元石清水八幡宮がぼくの職場だ。
無理に付き合う人脈を増やすのではなく、何もない頃に一緒に歩んでくれた方と仕事をしていく。
環境は揃った。関わる方々も決まった。あとはもう、わき目もふらず、一日一日を全力で過ごすこと、一つ一つの仕事を全力でやり切るのみだ。
やるぞ。